
今回はね、1990年前後の“競馬ブーム”の中心にいた伝説のアイドルホース、オグリキャップを紹介するよ!

あっ、ウマ娘で見たことある!最近その子のストーリーもやってるよね!

そうそう!今でも多くのファンに愛され続けてる馬なんだ。
まさに“時代を超えて語り継がれる存在”だね。

そんなにすごいんだ…どんな馬だったの?

一言で言うと、「地方からやってきたスーパースター」!
レベルの高い中央競馬に乗り込んで、次々に強豪を倒して
──もう、マンガみたいな下剋上ストーリーだったんだよ!

えっ、そんなドラマチックな馬だったの!?
オグリキャップって、ますます気になってきた!

よし、それなら今回はオグリキャップのデビューからラストラン、
性格や子どもたちのことまで、たっぷり語っていくよ!
オグリキャップ誕生

オグリキャップが生まれたのは1985年、北海道のちいさな「稲葉牧場」。
でもね、生まれてすぐはちょっと大変だったんです。右前脚がちょっと曲がってて、自分で立ち上がるのもやっと。
「この子、ちゃんと走れるのかな…?」って、周りもかなり心配してたそうです。
しかも、セリ(馬のオークション)に出てもお値段はたったの500万円。
ちなみにディープインパクトは7,360万円、ドゥラメンテは9,720万円…って聞くと、オグリがどれだけ“お買い得”だったかわかりますよね。
性格は賢くて人懐っこく、おっとりとしていたそう。
また小さいころから大食いで雑草だってパクパク。
だけど、他の馬が前にいると「よし、抜くぞ!」ってスイッチが入っちゃって追い越す負けん気の強さをすでにみせていたんです。
そんなギャップたっぷりのオグリキャップ、まさに“静かなる闘志”を秘めた優等生だったんです!
笠松でのデビューと快進撃
そんなオグリがデビューしたのは、地方競馬の笠松競馬場。
皆さんがよく知っている中央競馬ではなかったんです。
初戦は惜しくも2着だったものの、なんとその後は12戦10勝という圧巻の成績を残します。
あまりの強さに「笠松にとんでもない馬がいるぞ…」 そんな噂が全国の競馬ファンの間に広まり、オグリキャップは一躍“地方の怪物”として注目される存在になりました。
中央競馬へ 衝撃のデビュー

そして1988年、ついにオグリキャップが中央競馬へ進出!
地元・笠松競馬で最強の座を手にした彼が、いよいよ全国の強豪たちに挑む時がやってきたんです。
移籍初戦は「ペガサスステークス(G3)」。
だけど、正直この時点では「地方で強かっただけじゃないの?」なんて声もあって、ファンも陣営も半信半疑。
…ところがどっこい!
レースではスタートから後方につけて、じっくり構えてたオグリ。
そして直線に入ると、一気にギアが入ってズバーン!と豪快に追い上げ!
あっという間に前をまとめてゴボウ抜きして、堂々の勝利!
実況を担当していた杉本清アナウンサーも、思わず
「これは噂にたがわぬ強さ!」
と大絶賛。
この一戦で、オグリキャップの名前は一気に全国に広まりました。
“地方から来た無名馬”が“中央のヒーロー”に名乗りを上げた、まさに伝説の幕開けです!
同世代の活躍の裏で…孤高の快進撃!重賞6連勝
中央デビュー戦のペガサスS(G3)を衝撃の差し切りで制したオグリキャップ。
その勢いはとどまることを知らず、なんとそこから怒涛の 重賞6連勝 を達成します!
でも実は――
オグリ、クラシック(皐月賞・ダービー)に出られなかったんです。
というのも、地方出身で中央に来たのが遅かったため、クラシック出走に必要な登録が間に合わなかったんですね。
周囲からは「もったいない…」なんて声も。
だけどオグリは、そんな声を気にもせず、クラシック路線とは別の舞台で快進撃を続けていきます!
🏆 毎日杯(G3)
中央2戦目も余裕の勝利!「あれ?この馬、本当に強いぞ…」とファンもざわざわ。
🏆 京都4歳特別(G3)
どんなレースでも安定の差し脚!ここで“世代トップ級”という評価が一気に現実味を帯びてきました。
🏆 ニュージーランドトロフィー(G3)
距離や舞台が変わっても関係なし。どこでも勝てる万能っぷり!
🏆 高松宮杯(当時G2)
初のG2挑戦も余裕の勝利。ここまできたら、もはや敵なし状態!
🏆 毎日王冠(G2)
そして6戦目に挑んだのが、秋の伝統レース「毎日王冠」。
ここには、古馬の強豪たちも出てくる中でのチャレンジでしたが――
オグリは見事に勝利して、“世代の怪物”から“全世代の怪物”へと格上げされたんです!
クラシックには出られなかったけど、オグリキャップは“自分だけの道”でファンを沸かせてくれました。
気づけばもう、アイドルホースの階段を駆け上がっていたんです。
中央6連勝の怪物、ついにG1の壁に挑む――舞台は天皇賞・秋!

1988年、中央デビューから重賞6連勝という快進撃を続けていたオグリキャップ。
勢いそのままに、ついにG1の舞台「天皇賞・秋」に挑むことになります。
このレースで最大の注目ポイントとなったのが、”芦毛対決(あしげたいけつ)”。
オグリのライバルとして立ちはだかったのは、当時の最強馬タマモクロス。こちらも灰色の馬体=“芦毛”の馬で、前年の天皇賞(春・秋)を制していた実績十分のチャンピオンホースでした。
人気も実力も抜群の2頭がぶつかる構図に、競馬ファンの期待は最高潮に。
「どっちが真の芦毛ナンバーワンか?」と話題になり、ファンの間では“芦毛の頂上決戦”として大盛り上がりとなりました。
レースでは、オグリキャップが一番人気に推される中、スタート直後から好位置をキープ。直線で満を持してスパートをかけましたが、最後は経験豊富なタマモクロスに交わされ、惜しくも2着という結果に終わりました。
勝利こそ逃したものの、この一戦でオグリキャップの存在感はますます際立つことになります。
「これだけの走りができるなら、まだまだ上を狙える」
そんな希望をファンに抱かせる、悔しくも未来につながる敗戦となったのです。
1988年・有馬記念──地方の星が“全国区”のヒーローになった日
1988年12月25日、有馬記念。
この日、中山競馬場には“オグリキャップをひと目見たい!”というファンが大勢集まりました。重賞6連勝、そして天皇賞・秋とジャパンカップでも堂々の走りを見せてきたオグリ。負けはしたものの、その強さは誰もが認めるところでした。
今回はファン投票で2番人気。中央デビューからわずか9カ月で、ついにグランプリ・有馬記念への出走です。
ライバルたちも手強い顔ぶれ。前年の覇者・タマモクロス、快速馬サッカーボーイ、さらに勢いのある3歳馬たちが勢ぞろい。まさに、1年を締めくくるにふさわしい豪華メンバーがそろっていました。
レースでは、オグリは中団あたりでじっと我慢の競馬。
勝負どころの3~4コーナーあたりでスッと進出し、最後の直線で一気にギアチェンジ!“灰色の流星”がまっすぐ突き抜けて、他馬を寄せつけずにゴール。
見事、有馬記念を勝ち取ったのです!
地方の笠松競馬からやって来た、いわば“無名の挑戦者”が、中央競馬の主役にまで上り詰めた。そんな奇跡のようなシンデレラ・ストーリーが、この日ついに完成したんです。
この勝利で、オグリキャップの人気は完全に全国区に。テレビでも新聞でも特集が組まれ、競馬を知らない人ですら名前を知る“国民的アイドルホース”に。
そしてここから、空前の競馬ブームが巻き起こっていきます。
オグリ伝説はまだ終わらない。後編へ続く激動のドラマ
こうして1988年、有馬記念を制したオグリキャップは、地方出身の“挑戦者”から、全国の誰もが知る“スターホース”へと一気に駆け上がりました。
けれど──オグリの物語は、ここで終わりません。
この後、さらに多くの試練とドラマが待ち受けていたのです。
応援が追いつかないほどの激走、悩み、涙、そして…伝説のラストランへ──。
後編では、そんな“栄光と苦悩の後半生”を、たっぷりとご紹介します!
次のレースでお会いしましょう!
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